こんにちは!難波矯正歯科です。
歯周病って、よく耳にしますが具体的な対策をご存じですか?
日本の30代以上の方は、3人に2人が歯周病に罹患しているというデータがあり、国民病とも呼ばれています。
歯周病は、歯ぐきの炎症や出血から始まり、進行すると歯を支える骨(歯槽骨)が溶けてしまい、最終的には歯が抜け落ちてしまうこともある病気です。歯周病を予防するためには、毎日の丁寧な歯磨きが欠かせません。しかし、「毎日長時間歯を磨いているのに」「何度も歯磨きしているのに」虫歯や歯周病になってしまう、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、歯磨きは時間や回数だけでなく、その「質」が重要になります。そこで、この記事では、それぞれの清掃用具の特徴や正しい使い方、順番などについて解説します。正しいオーラルケアの知識を身につけていきましょう。
目次
歯ブラシだけでは届かない!汚れが溜まりやすい場所
毎日の歯磨きを丁寧に行っているつもりでも、歯ブラシの毛先が届きにくく、汚れが残ってしまいやすい場所があります。
歯と歯の間(歯間部)
歯ブラシの毛先が直接入り込みにくいため、食べかすやプラークが非常に残りやすい部分です。
歯と歯ぐきの境目
歯と歯ぐきの間にはわずかな溝があります。ここにプラークが潜り込むと、歯ぐきの炎症(歯肉炎)を引き起こします。
奥歯の歯ブラシが届きにくい部分
一番奥の歯のさらに奥側や、頬に隠れて見えにくい歯の外側などは、歯ブラシが届きにくく、磨き残しが多くなりがちです。
歯並びが乱れている部分
歯が重なり合っていたり、傾いていたりする部分は、歯ブラシの毛先が当たらず、汚れが付着しやすいです。
各清掃用具の役割と使い方
歯磨きの際使用するのは、歯ブラシ・歯間ブラシ・フロス・タフトブラシなどがあります。ここでは、それぞれの役割と使い方を見ていきましょう。
歯ブラシ
歯の表面や噛み合わせの面の汚れを落とす基本的な清掃用具です。全体の仕上げとして丁寧に磨きましょう。
使い方
ペンを持つように軽く持ちます。毛先が軽く歯に触れる程度の優しい力で磨くことを心がけましょう。力を入れすぎると、歯ぐきや歯の表面のエナメル質を傷つけ、知覚過敏や虫歯のリスクが高まることもあるので注意が必要です。毎日使うものなので、1ヶ月に1回程度交換しましょう。
デンタルフロス
歯と歯の間の狭い隙間に付着したプラークを取り除くのに役立ちます。糸状のタイプやホルダーに付いたタイプなどがあります。
使い方
まずは、約40cm(指先から肘くらいまで)を目安にフロスを切り取ります。両手の中指にフロスを巻き付け、親指と人差し指で1~2cmの長さになるようにピンと張って持ちます。歯と歯の間からのこぎりを引くように挿入しましょう。歯の側面に沿わせるように上下に数回動かして汚れを絡め取ります。
使用するごとにフロスの清潔な部分を使うようにし、歯ぐきを傷つけないよう優しく操作することが大切です。
歯間ブラシ
歯と歯の間の比較的広い隙間やブリッジの下、歯列矯正装置の周りなどの清掃に適しています。歯間ブラシには、I字型やL字型があり、サイズも様々で、歯間の広さに合ったサイズを選ぶことが重要です。きつすぎるサイズは歯や歯ぐきを傷つける原因になり、緩すぎるサイズでは十分に汚れを落とせません。歯科医師や歯科衛生士に相談して、適切なサイズを選んでもらいましょう。
使い方
歯ぐきに直角に、またはやや歯の根元側に向けてゆっくりと挿入します。挿入後、前後に数回動かして汚れをかき出します。回転させる必要はありません。
ワイヤー部分で歯ぐきを傷つけないように注意しましょう。使用後はよく洗い、乾燥させてください。
タフトブラシ
毛先が小さくまとまっており、奥歯の奥、歯並びが悪い箇所、矯正装置の周りなど、歯ブラシでは磨きにくい特定の場所の汚れをピンポイントで除去できます。
使い方
ペンを持つように軽く持ちます。磨きたい場所にブラシの毛先をピンポイントで当て、軽い力で小刻みに動かして磨きます。
磨き残しが気になる箇所や汚れが溜まりやすいと感じる部分に、状況に応じて使用すると効果的です。
歯磨きの順番で1番ベストなのは、どの順番?
歯磨きの効果を高めるためにおすすめしたい順番は、①デンタルフロスや歯間ブラシ②歯ブラシです。
先にフロスや歯間ブラシで歯間部の汚れを取り除くことで、歯ブラシで効率よく全体を磨けます。また、歯磨き粉に含まれる薬用成分(フッ素など)が歯のすみずみまで行き渡りやすくなるというメリットもあります。実際に、歯ブラシだけを用いた場合、歯全体のプラーク除去率は約60%程度にとどまるというデータがあります。しかし、デンタルフロスや歯間ブラシを併用することで、プラーク除去率は80%以上も向上するのです。
もし、プラークを放置してしまうと、唾液に含まれるミネラル成分と結びついて硬くなり、「歯石」へと変化します。一度歯石になってしまうと、歯磨きだけでは取り除くことが困難です。歯石は表面がザラザラしているため、さらにプラークが付着しやすくなり、歯周病を進行させる温床ともなりかねません。
そうならないためにも、正しい順番で毎日のケアを実践することが大切なのです。
磨き方のコツは以下の記事で紹介していますので、あわせて参考にしてください。
矯正中の方も必見!歯磨きの基本と上手な磨き方のコツ
虫歯・歯周病にならないために今日からできること
虫歯や歯周病にならないためにも、毎日の歯磨きでプラークコントロールを徹底することは基本です。先ほど紹介したように正しい順番で磨くようにしましょう。
しかし、お口の健康維持は、それだけでは十分とは言えません。
そこで重要になるのが、歯科医院への定期健診です。定期検診では毎日のケアで落としきれない汚れを取り除くことができ、虫歯や歯周病に罹患していないかチェックもしてもらえます。
お口の状態にもよりますが、一般的に3ヶ月から6ヶ月に一度の定期健診をおすすめしています。歯は、生涯にわたって使い続ける大切な体の一部です。もし歯周病が進行し、歯を失うようなことになれば、食事を美味しく楽しむことが難しくなったり、発音に影響が出たりと、生活の質(QOL)にも関わってきます。そうなる前に予防に取り組み、虫歯・歯周病のリスクを大幅に減らしていきましょう。
この機会に、歯の健康に対する意識を新たに、毎日のケアと定期的なプロフェッショナルケアの両立を見直してみてはいかがでしょうか。
まとめ
歯ブラシだけでは落としきれない歯と歯の間や歯周ポケットの汚れ。これらを効果的に除去するためには、歯磨きの順番が重要です。まずデンタルフロスや歯間ブラシで歯間部の汚れを取り除き、その後に歯ブラシで歯全体の表面を磨くことでプラーク除去率が格段に向上します。
歯周病は、進行すると歯を失うことにもつながる怖い病気です。しかし、毎日の正しいセルフケアと歯科医院での定期的なプロフェッショナルケアを両立することで、そのリスクを大幅に減らすことができます。
この記事でご紹介した歯磨きの順番や各清掃用具の使い方を参考に、今日から早速実践してみてください。そして、3ヶ月から6ヶ月に一度は歯科医院で定期健診を受け、お口の健康状態をチェックしてもらいましょう。
難波矯正歯科は、矯正治療専門の歯科医院です。
「歯並びがガタガタでどうしても磨き残しが出てしまう」「清掃しにくい部分があり、歯周病が心配」
など、歯並びでお困りのことがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
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